わが友マキアヴェッリ ~フィレンツェ存亡~ / 塩野七生  

最近読んだ本。

わが友マキアヴェッリ ~フィレンツェ存亡~ / 塩野七生


近代政治学の古典『君主論』の著者、ニコロ・マキアヴェッリを通して、フィレンツェの興亡が語られています。
ノンキャリアの人間味あふれる官僚。
読みやすくてとても面白かったです。
君主論のモデルになったチェーザレ・ボルジアの本も読んでみようと思います。



【本書より】

ナポレオンは、同程度の才能を持つ将軍が二人いれば、運の強いほうを登用したそうだが、
人間がなにかをしようとする場合、いかに優れていても才能だけでは十分ではなく、
運というものが大きくものを言うことを理解している者は、マイノリティにすぎない。
しかし、マジョリティも、人間心理のごく自然な発露としても、
運の強い者を好む傾向は共有しているのである。

マキアヴェッリは、後年、自前の軍事力をもつことを主張する。
自分たちの国の運命を他国の軍事力に頼ってはならないと、執拗に主張する。

チェーザレ・ボルジアの急激な崩壊を見た後も、マキアヴェッリは、
こう思うのをやめなかったのではないだろうか。
『公爵は死んだ。だが、考えとやり方はあれでいいのだ。
公爵の失脚は、人間技ではとうてい越えられないほどの大きな不運によったのだから、
それで彼のすべてを否定するのはまちがいだ。
人は死んでも、その人の考えたことと、それを実行に移したやり方は残る』

人間というものは、自分を守ってくれなかったり、
誤りを正す力もない者に対して、忠誠であることはできない。

彼は、一度たりとも、あるひとつの政体を選ぶべきだと主張したことはない。
彼にとっては、王政でも貴族政でも民主政でもかまわないのである。
民族はそれぞれ、自分たちに適した政体を選ぶべきだと信じていたからである。

誰でも人は、自らのファンタジアによって行動するものです。
……他人に忠告を与えるな。また、一般的なこと以外は他人からの忠告を容れるな。
人はそれぞれ、自分の心と意思にしたがって生きるしかありません。



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Posted on 19:19 [edit]

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